当院では、充実した画像診断・治療設備と豊富な症例を生かし、IVRに関するさまざまな臨床研究・技術開発を行っています。
血管造影用X線透視装置には、回転DSA(digital subtraction angiography)撮影による三次元画像作成機能や、Cアームを回転させてCTに近い断層画像を得るCT-like imaging機能が搭載されています。さらに、血管造影装置と64列マルチディテクタCT(multi-detector CT:MDCT)を同一室に設置したIVR-CTシステムを備えており、血管造影と高精細なCT撮影を組み合わせた診断・治療が可能です。これらの装置を活用することで、血管や病変の位置、治療対象と周囲臓器との関係を詳細に把握しながら、安全で精度の高いIVRを行うことができます。
当院のIVR実施件数は全国でも有数の水準にあり、幅広い疾患と多様な治療手技を経験できることが大きな特徴です。こうした豊富な症例を基盤として、治療成績の検討や新しい画像診断法・治療技術の評価など、日常診療から生まれた疑問を解決するための臨床研究に取り組んでいます。また、国内の多施設共同研究にも積極的に参加し、より信頼性の高いIVRのエビデンス構築に貢献しています。
具体的な研究テーマとしては、IVRに関連する画像診断法の開発・評価、各種動脈塞栓術における塞栓物質の選択や使用方法の検討などがあります。さらに、三次元画像や3Dプリンターを活用し、血管構造とカテーテル治療の難易度との関係を明らかにする研究や、実際の手技を再現するシミュレーターの開発も行っています。加えて、画像情報を治療に活用するIVR支援アプリケーションの開発など、工学的技術を取り入れた研究にも取り組んでいます。
臨床で得られた疑問を研究課題へと発展させ、その成果をより安全で効果的なIVRにつなげることを目指しています。